創業融資が重要な理由:その1 資金ショートを防ぐ

創業融資は、独立・開業して新規事業を成功させるために必要不可欠といえます
それでは、創業融資がなぜ必要なのか、4回に分けて解説していきます。
創業時の資金ショートとは
事業を立ち上げる上で、大きな壁として立ちはだかることの一つに資金ショートの問題があります。
多くの新規事業、特に創業初期には資金繰りに苦労します。
この時期に適切な資金が確保できていないと、結果的に事業の継続が困難になり、廃業に至ることが多いです。
事業を始める際には、初期投資として多額の資金が必要です。
例えば、飲食店の場合、物件の取得に礼金や敷金、それに内装や厨房設備など大きな出費が伴います。
それらの出費を行った上で、さらに運転資金も必要で、売上として収入が確保できるまでの間に、仕入れ材料費や人件費、家賃の支払いが必要となります。
しかし、開業当初は、思ったように売上が上がらないことがほとんどです。
期待した収入が入ってこないどころか、想定外の出費が発生することも多く、手持ちの現金が減っていく一方です。
現金が少ないため、挽回策を打つこともできず、やがて資金が底をつき、支払いに困って資金ショートを起こすことになります。
結果として、多くの創業者が廃業してしまいます。
創業者の半数以上が資金ショートで廃業している?
日本の中小企業の生存率を考えると、新設された企業の約30%が1年以内に、3~5年以内には約40%から60%が廃業してしまうというデータがあります。
これは、創業初期に十分な資金がないことが主な原因と言われています。
創業融資の活用が成功の鍵
そうした創業時の困難を乗り越えるために、国は創業者を支援する低利の創業融資を提供しています。
それが日本政策金融公庫による創業融資です。
この融資を利用することで、創業者は必要な資金を比較的容易に、そして条件の良い形で調達することができ、事業の初期段階での資金ショートを避けることが可能になります。
事業が軌道に乗るまでの間、金銭的な余裕を持つことができれば、売上アップの挽回策も打てるし、予期せぬ出費にも対応できるため、創業者は事業の拡大に集中できるようになります。
