創業融資が重要な理由:その4 起業前に知っておくべきこと


前回まで3回に分けて解説してきた創業融資が大事に理由、今回が最後になります。

前回までの記事を読ん方は、こう考えるのではないでしょうか。
「創業融資の大切さは理解できた。お金が無くなりそうになったら借りることにする」

このように「お金が無くなってから借りればいい」という考え方、一見すると合理的な考え方であるとも言えます。
「借りる必要がないのに、手間とコストをかけて融資を受ける必要があるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

しかし、事業が困難に陥った時には、すでに融資が受けられない状態になってしまっているのです。

創業融資は早期に! "困ってから"では遅すぎる理由

例えば、赤字が続いている企業や、売上が伸び悩んでいる企業にとって、銀行からの融資を受けるのは困難でしょう。融資をする側はリスクを避けたいと考えるからです。

銀行などの金融機関は、「困っていない時」にこそ積極的に融資を行います。
これは、「銀行は晴れの日に傘を差し出し、雨の日には傘を奪う」という言葉に象徴される通りです。
銀行は、業績が良好で財務が安定している時には融資を行いますが、業績が落ち込んだり資金繰りが悪化すると融資を引き締めてしまうのです。

これは、事業を立ち上げたばかりの創業者にも当てはまります。

開業前の自己資金が最も多く、まだ事業実績がない時期の方が借りやすく、開業後、資金が減少した状態、そして事業がうまくいっていないという実績がついてしまった状態になると非常に借りにくくなってしまいます。

家賃の礼金・敷金や設備なども、支払いをする前に創業融資の申し込みすることが良い結果を得られやすくなります。
創業融資は、創業前が最も借りやすく、創業してから時間が経つほど借りにくくなるという大きな特徴があるのです。

まとめ

創業すればどこでどんな困難が待ち受けているかわかりません。
すぐに資金のニーズがない場合でも、いざという時の保険と割り切って、融資の選択肢を考え、将来の困難に備えることが事業を安定事業の安定した成長に欠かせない要素となります。