創業融資を借りることで得られる特典4選

起業を成功させるためにも、安定した事業運営を行うためにも、手持ちの資金を増やしておくことは非常に重要です。
創業融資を借りなかった時に起こりうるデメリットは、こちらの記事でご説明しました。
ですが、それ以外にも創業融資を借りておくことで、得られる特典というのがあります。
それらを4つ選んでご紹介します。
1.法人口座・事業用口座が作りやすくなる
通常の個人口座と違って、法人口座の作成には審査があり、その基準が年々厳しくなってきて簡単には作りづらくなってきています。
法人口座は、マネーロンダリングや投資詐欺に使用されてきた経緯があるため、本人確認や事業確認が必要で、時間もかかるようになっています。
個人事業主の屋号付き口座も法人口座ほどではないにせよ、同様の傾向となっています。
特に開業したてで事業の実績がない状態では、架空口座の作成と思われないようにしなければなりません。
しかし、創業融資の審査が下りていることを見せば、作成はぐんと楽になります。
創業融資の着金先に指定することで、その口座から返済することにすれば、金融機関からの信頼も高まり、次にその金融機関から融資を受けるときにも有利に働きます。
2.金融機関から次の融資を借りやすくなる
創業融資を受けているということは、それだけでかなりの信用が得られます
事業を進めて毎月滞りなく返済を続けていることは、それ自体が大きな実績となって、政策金融公庫からはもちろん、他の金融機関にもアピールできます。
これまで融資を受けたことがない事業者は、逆に言うと実績がないと見られてしまいます。
創業時に300万円を借りて順調に返済を続けている事業者は、次は1000万円借りられるようになるかもしれませんが、これまで一度も融資を受けたことがない事業者は、その300万円を借りられるかどうかもわかりません。
与信という言葉がありますが、借入金額の大きさは、金融機関がそれだけ事業者を信用しているということでもあり、社会的な信用の度合いにもつながります。
3.創業計画を作ることで事業の改善ができるようになる
創業融資を借りるためには、創業計画書(事業計画書)の作成が必要になります。
この事業計画書ですが、作成する目的が2つあります。
・1つは、金融機関など他人に事業の内容を説明して、資金を投資してもらうことにあります。
これは理由がわかりやすいと思います。
・2つ目は、自分の事業の改善のためにあります。
事業計画書を作っておけば、
- 販売方法や販売ターゲットが明確になり、セールスポイントもハッキリさせることが出来きるので、販売戦略が立てやすくなります。
- 資金繰りを考えることで、設備や広告費などの投資にいくらの費用をかけることが出来るのか把握することが出来ますし、どの時点でキャッシュが不足してくるようになるかも、あらかじめ分かるようになります。
- 収支についても、生活費を稼ぐためには、どれだけの売上を上げないといけないのか、その売り上げをあげるために必要な客数や単価も具体的になるでしょう。
これら、事業戦略を考えるうえで重要なことが具体化できるのです。
それと何より、今後、事業が順調に進まなかったときの見直しもできるようになります。
日本政策金融公庫の新規開業者の実態調査でも、開業時の苦労として「顧客・販路の開拓」「資金繰り、資金調達」を挙げる開業者が最も多くおりました。
創業当初に計画を作っていれば、その計画と比較して何が出来ていて何が出来ていないのか、原因の分析が出来るからこそ、改善策を考えられるようになります。
プランを立てて、実行して、チェックすることで改善を起こせる、つまりPDCAに繋がるのですね。
4.カードローンなどに比べて利息が安い
日本政策金融公庫の創業融資や保証協会の制度融資の利息は、おおよそ2%前後です。
500万円の融資を受けた場合、年間の利息は多くても10万円程度になります。
これがカードローンなどになると最大18%もの利率になってしまい、もし500万円の借入を行った場合、90万円もの利息になってしまいます。
ここまで利率が高くなることはないとしても、10%程度の差は出てくると考えられますので、この多額の利息が毎年続くようですと、大きな出費となってしまいます。
まとめ
創業融資を借りることで得られる特典を、4つご紹介しました。
創業融資を借りることで、自分のやりたかった仕事に専念することができ、売上拡大のスピードを上げることも出来ます。
創業融資を申し込むのに、ペーパーワークが苦手な方にとっては、書類の作成に時間や手間がかかるといって敬遠される方もいらっしゃるでしょう。
面談を不安に思う方もいらっしゃいます。
そんな場合には、専門家にサポートを依頼することも一つの解決方法です。
専門家を上手に活用して、創業融資を希望の満額借りれるようにしましょう。


